2013年6月21日金曜日

ハイレゾブルーレイに立ちはだかる壁 その2

24bit192khzのLPCMでサウンドデータを収録しようと決めたのは良いのですが、次に立ちはだかったのは、ブルーレイの容量の制限でした。
ブルーレイディスクは片面1層のもので25GBのデータが収録できます。4.7GBのDVDの5倍以上ですね。とはいえ24bit192khzのLPCMはサウンドデータとしては、とてつもなくデータが大きいです。今回の作品は約75分ですが24bit192khzのLPCMのサウンドデータは約5.2GBもあります。
そのうえ24bit192khzのLPCMはブルーレイ企画のオプション扱いですので、全てのユーザーが再生できるわけではありません。作品としては同じサウンドを24bit96khzのLPCMでダブって持つ必要があるのです。
しかも今回の作品ではBGMの他に撮影時に現場で収録された自然音を入れたいと思いました。
ユーザーが画像と一緒に再生したい音を、メニューから自由に選択できるようにしたかったのです。
1)BGMだけ
2)BGM+自然音
3)自然音だけ
の切り替えです。これを全て24bit192khzのLPCMで収録し、バックアップ用に24bitp6khzのLPCMを入れると、それだけでブルーレイの容量を超えてしまうことになるのです。
画質との調整もありましたので、何度も思考錯誤することになりました。文字にすると「試行錯誤」の4文字ですが、最適値に落ち着くのに約1ヶ月要してしまいました。
最終的に作品に収録したサウンドは4チャンネル(各ステレオ)を切り替える方式となりました。
1)BGMだけ24bit192khzのLPCM
2)BGMだけ24bit96khzのLPCM(通常のプレイヤーなら必ず再生できるので、これをデフォルトにしました)
3)BGM+自然音 Dolby AC3
4)自然音だけ Dolby AC3

残念ですが3)と4)は容量の関係と再生ビットレートの関係で非圧縮リニアPCMにできませんでした。Dolby AC3の圧縮音源になっています。(これでも充分良い音ですが)
ただこれにより1)から3)を切替えて比較再生していただくことで、24bit192khzのLPCMの音のすばらしさが、はっきりわかっていただけるのではと思います。
是非聞いていただけたらと思います。お楽しみに!

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